あなたの歯並びはどれ?
Type of dentition
Type of dentition
患者様の歯並びやお悩みはさまざまですが、一つの症例に対して複数の治療方法があるのをご存知でしょうか。
症例によりますが、多くの歯並びでマウスピース矯正による非抜歯の歯列矯正が可能です。
不正咬合を放置した場合に見られる症状およびマウスピース矯正(インビザライン)による治療方法を、歯並び別にご紹介します。
※治療方法はあくまで1例です。歯並び・口腔状態によって変わってきます。
下の歯が上の歯よりも前に出ている/あごがしゃくれている
下顎前突(かがくぜんとつ)とはいわゆる受け口のことで、本来上の歯が前に出るべき噛み合わせにおいて下の歯が前に出ている状態です。
下顎前突の場合は舌の悪習癖や噛み合わせの問題により滑舌が悪化したり、ものを噛む際に前歯が使いづらいため食事が困難になったりします。
下顎前突では叢生や開咬を併せ持つ場合でもインビザラインによる治療ができ、ワイヤー矯正での後戻りを治療する際にも有効です。もしインプラント治療をした歯がある場合でも、動かない歯を起点としてインビザライン治療ができます。
治療期間の目安は1年半~2年半程度が目安です。
上の前歯と下の前歯の間に隙間ができる/前歯でうまく咀しゃくができない
開咬とは歯を噛み合わせたときに上下の前歯が当たらず、前歯部分に隙間ができることです。
食事の摂りづらさのほか唇の閉じにくさや滑舌の悪さを感じ、日常生活に支障を来すことがあります。
開咬の治療ではインビザラインの治療に加えて、MFT(筋機能療法)という口腔トレーニングを並行することでより効果が期待できます。奥歯以外が噛み合わない場合やほかのトラブルを抱える場合でも、基本的にはインビザラインでの非抜歯矯正が可能です。
治療期間の目安は2~2年半となります。
咬み合わせると、上の歯が下の歯を隠す/下の前歯が上の歯肉をかんでいる
過蓋咬合とは開咬と正反対で、歯を噛み合わせたときに下の前歯が見えないほど重なっている状態です。放っておくと顎関節症をもたらすリスクがあり、さまざまな合併症を引き起こす可能性もあるため予防する必要があります。
過蓋咬合の治療では他の症状を伴う場合が多いですが、基本的にインビザラインでの非抜歯治療が可能です。
過蓋咬合単独の場合であっても奥歯と前歯それぞれの噛み合わせを修正する必要がありますが、上顎奥歯の遠心移動と上下顎前歯の圧下を組み合わせてインビザライン治療ができます。
治療期間の目安は2~2年半です。
上の歯が下の歯よりも前に出ている/上唇が上がり口が閉じにくい
上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、いわゆる出っ歯のことです。
上顎前突の場合には見た目の問題を始め、前歯でものを噛みづらいことや唇を閉じにくいといった問題があります。
それが原因で奥歯の使用頻度が高まって顎関節症を引き起こすことや、口の乾燥による口腔トラブルを引き起こすため放置は危険です。
また前歯が比較的出ているため、転倒時に破折するリスクも高まります。破折時の修復には神経の除去や抜歯を伴うことがあるため、それを避けるためにも歯列矯正をご検討ください。
上顎前出は、一般的にインビザラインでの治療が可能。奥歯の位置に問題がなければ、歯列拡大およびIPR(歯と歯の間にヤスリをかけて隙間を作ること)を行ったのちインビザラインへ移行します。
また上顎前突と叢生を併せ持ちものが噛めない状態の場合は、奥歯を後方に動かす方法にて歯並びを改善させます。インビザラインに加速矯正装置を併用し、非抜歯の歯列矯正が可能です。
治療期間の目安は1~2年半とされています。
歯並びがガタガタ、デコボコしている/歯に食べカスがつまりやすい
叢生(そうせい)とはいわゆる八重歯のことで、矯正治療を検討する患者様に最も多い症状です。
第三者からは「八重歯をなくすのはもったいない」「かわいい」などと言われることがありますが、特に海外では良いイメージを持たれないのが現実です。加えて叢生の場合は歯がガタガタな部分に食べかすが残ったり磨き残しが生じたりして、口腔トラブルを引き起こすことがあるため放置は危険とされています。
叢生に加えて開咬や上顎前突の症状がある場合でも、歯を奥に動かすことでインビザラインによる治療が可能です。顎や歯の大きさによっては抜歯を伴うこともありますが、その際はすでにむし歯・根管治療済みの歯を優先的に選び極力健康な歯を残すよう努めますのでご安心ください。
治療期間の目安は1~2年半です。
またどうしても抜歯を避けたい場合、治療のプロセスは増えますが拡大やIPR、下顎前歯の唇側傾斜にてスペースを作ることでインビザラインによる非抜歯治療が可能となるケースもあります。 できる限り患者様のご要望に沿った治療をご提案しますので、お気軽にご相談くださいませ。
歯と歯の間にすき間が空いている/食べカスが挟まりやすい
空隙歯列(くうげきしれつ)とはいわゆるすきっ歯のことで、本来は一定の強さで接触しているはずの歯同士に間隔面で不具合が生じていることです。 見た目の問題以外にも、隣に空隙があり寄り添えない歯に必要以上の力がかかって揺さぶられ、歯が抜け落ちるリスクがあります。
空隙歯列の場合、基本的にインビザラインで歯牙を動かし空隙を閉鎖・縮小することができます。 また審美性を重視する場合は、ダイレクトボンディング治療を併せることでより美しい見た目に仕上げることが可能です。 空隙歯列の原因が悪習癖にあると判断した場合はMFTを並行する可能性があり、治療には1~1年半程度要します。